なぜ奥歯は虫歯になりやすいのか?予防法と治療法も
こんにちは。堺市北区、地下鉄御堂筋線「なかもず駅」南海「中百舌鳥駅」より徒歩6分にある歯医者「ライフケア総合歯科・なかもず小児矯正歯科」です。

奥歯の虫歯は、多くの人が経験する口腔トラブルのひとつです。虫歯は口のどこにでも発生する可能性がありますが、特に奥歯にできやすい傾向があります。
その理由は、奥歯の位置や形状、そして日常のケアの難しさなど、さまざまな要因が重なっているからです。さらに、奥歯の虫歯は自分で気づきにくいため、発見が遅れやすく、進行してから見つかるケースも珍しくありません。
虫歯が進行すればするほど、治療は複雑になり、費用も増えることになります。
今回は、奥歯が虫歯になる原因から放置によるリスク、治療方法、予防策までをわかりやすく解説していきます。
目次
なぜ奥歯は虫歯になりやすいのか

奥歯に虫歯ができやすいのには、いくつかの明確な理由があります。ここでは主な要因を3つに分けて解説します。
歯ブラシが届きにくいから
奥歯は口の奥に位置しているため、歯ブラシが届きにくく、磨き残しが多くなりがちです。特に親知らず周辺は視界にも入りにくく、しっかりと磨くには技術が必要です。また、歯並びや顎の大きさによっては、物理的にブラシが当たりづらいケースもあります。
そうした磨き残しが虫歯菌の温床となり、奥歯に虫歯ができやすくなるのです。
噛み合わせの溝に汚れがたまりやすいから
奥歯の噛み合わせ部分には溝があり、この溝が深い人ほど食べかすや汚れが残りやすくなります。溝に入り込んだ汚れは通常の歯磨きでは除去しにくく、虫歯菌が繁殖しやすい状態になります。
とくに甘い食べ物や粘着性のある食品を摂取したあとは注意が必要で、正しいケアを怠ると虫歯リスクが一気に高まります。
唾液の効果が得られにくいから
唾液には口腔内の汚れを洗い流し、歯を修復する働きがありますが、奥歯は口の奥にあるため唾液が届きにくく、その恩恵を十分に受けられません。
特に睡眠中は唾液の分泌量が減るため、虫歯が進行しやすくなります。さらに、口呼吸やストレスがあると唾液量が減少し、奥歯の虫歯リスクはさらに高くなります。
奥歯の虫歯を放置するリスク

奥歯の虫歯をそのままにしておくと、さまざまな悪影響が口内全体に広がってしまいます。以下では、放置によって生じる主なリスクを解説します。
神経に達する恐れがある
虫歯を放置すると、表面のエナメル質だけでなく、内部の象牙質や神経にまで達する可能性があります。神経に炎症が起こると強い痛みを感じるようになり、日常生活にも支障をきたします。
この段階では根管治療が必要となり、治療も複雑になります。さらに進行すると歯の保存が難しくなり、抜歯が必要になることもあるため、早期の対応が重要です。
周囲の歯に悪影響を及ぼす
奥歯の虫歯をそのままにしておくと、虫歯菌が唾液などを通じて隣の歯に広がる可能性があります。隣接する歯も虫歯になると、治療の範囲が広がり、費用負担も大きくなります。1本の虫歯を放置することで、口腔全体の健康に悪影響が及ぶ恐れがあるのです。
噛み合わせが悪くなる
奥歯は噛む力を支える重要な歯です。その奥歯の虫歯が進行して抜歯が必要になると、噛み合わせのバランスが崩れる可能性があります。
これにより、ほかの歯に過度な負担がかかり、健康な歯まで傷める可能性もあるでしょう。また、顎の関節にまで影響が及び、頭痛や肩こり、顎関節症を引き起こすこともあります。
奥歯の虫歯を治療する方法

奥歯の虫歯は、進行度に応じて治療方法が異なります。ここでは、代表的な治療法をご紹介します。
詰め物・被せ物による治療
虫歯が初期の段階であれば、虫歯の部分を削り、レジンや金属、セラミックなどの素材で詰める治療が行われます。虫歯がやや進行している場合は、歯を大きく削って全体を覆う被せ物で対応します。
どちらも噛む力が強い奥歯の機能を維持するために大切で、できるだけ歯を残すことが目的の治療法です。
根管治療
虫歯が神経まで達した場合には、根管治療(こんかんちりょう)が必要になります。これは、感染した神経や血管を取り除き、根の中を消毒・洗浄したあと、薬剤を詰めて密封する治療です。治療後は被せ物を装着して歯の機能を回復させます。
自分の歯を残すための大切な処置ですが、複数回の通院が必要になることもあります。
抜歯
虫歯が重度の状態にまで進行し、歯の大部分が崩壊した場合や、根管治療でも改善が見込めない場合には、抜歯が選択されます。奥歯を失うと、噛み合わせのバランスが崩れ、ほかの歯にも負担がかかります。
抜歯後はブリッジや入れ歯、インプラントなどで補う必要があり、治療費や管理も必要です。歯を残すには早期発見・早期治療が重要なのです。
奥歯が虫歯になるのを防ぐためには

虫歯を予防するには、毎日のセルフケアと、専門家によるサポートの両方が必要です。ここでは、奥歯の虫歯を予防する具体的な方法をご紹介します。
丁寧なブラッシングを心がける
奥歯は歯ブラシが届きにくいため、意識して丁寧に磨くことが虫歯予防の基本です。小さめの歯ブラシを使い、奥までしっかり届かせることが大切です。特に噛み合わせの溝や歯と歯の間は汚れがたまりやすいため、デンタルフロスや歯間ブラシも活用しましょう。
毎日のブラッシングを丁寧に行うことが、奥歯の健康を守る第一歩となります。
食生活を見直す
虫歯を予防するためには、糖分を含む飲食物の摂取を控えることが重要です。甘いお菓子やジュースを頻繁に摂ると、虫歯菌が活発になります。また、ダラダラ食べ続ける習慣も口内が酸性に傾きやすく、虫歯の原因になります。
食後は歯磨きをする、もしくは口をゆすぐなど、食生活と口腔ケアを組み合わせることが大切です。
定期的に歯科検診を受ける
どれだけ丁寧に歯磨きをしていても、自分だけのケアではどうしても限界があります。特に奥歯は見えにくく、磨き残しも発生しやすいため、虫歯を完全に防ぐのは難しいものです。
そこで重要なのが、歯科医院での定期検診です。3〜6か月に1回のペースで通院することで、虫歯の早期発見が可能になり、治療も簡単に済みやすくなります。
さらに、歯石除去や専門的なクリーニングを受けることで、虫歯や歯周病の予防につながります。検診ではブラッシング指導や生活習慣のアドバイスも受けられるため、奥歯を含めた口全体の健康維持に非常に効果的です。
フッ素を活用する
フッ素には歯の再石灰化を促進し、虫歯菌が作り出す酸に対する抵抗力を高める働きがあります。特に奥歯のように虫歯になりやすい部分では、フッ素の活用が効果的です。
毎日の歯磨きにはフッ素配合の歯磨き粉を使い、軽くうがいをすることで、フッ素の効果を長く保つことができます。加えて、歯科医院で年に数回、高濃度のフッ素塗布を受けると、より強い歯を維持しやすくなります。
子どもだけでなく大人にも有効で、年齢を問わず取り入れたい虫歯予防法です。フッ素入りの洗口液やジェルなども市販されているため、ライフスタイルに合わせて継続的に活用することが大切です。
まとめ

奥歯はその構造や位置の特性から、虫歯になりやすい部位です。歯ブラシが届きにくいことや噛み合わせの溝、唾液の届きづらさなどが主な原因となっています。そして、虫歯を放置すれば神経に達したり、ほかの歯や噛み合わせに悪影響を及ぼしたりするリスクもあります。
治療方法は進行度に応じて異なりますが、早期の段階であれば詰め物などで対応可能です。
一方、重度の状態にまで進行すると根管治療や抜歯が必要になる場合もあります。奥歯の虫歯を防ぐには、毎日の丁寧なブラッシングや食生活の見直し、フッ素の活用、そして定期的な歯科検診が欠かせません。日頃の予防こそが、健康な奥歯を守る最善の方法といえるでしょう。
虫歯の症状にお悩みの方は、堺市北区、地下鉄御堂筋線「なかもず駅」南海「中百舌鳥駅」より徒歩6分にある歯医者「ライフケア総合歯科・なかもず小児矯正歯科」にお気軽にご相談ください。
当院は、患者さまの幸せな健康人生を側でそっと支える名脇役でありたいという想いで診療にあたっています。虫歯・歯周病治療だけでなく、矯正歯科やホワイトニング、インプラント治療などにも力を入れています。


