前歯が虫歯になったら?症状や治療法・予防法などを紹介
こんにちは。堺市北区、地下鉄御堂筋線「なかもず駅」南海「中百舌鳥駅」より徒歩6分にある歯医者「ライフケア総合歯科・なかもず小児矯正歯科」です。

前歯の黒い点が気になる場合、虫歯になっているかもしれません。虫歯の症状は段階によって異なり、虫歯の大きさによって治療法も異なります。虫歯が大きくなると歯を削る量も増えるため、なるべく早く虫歯の症状に気付くことが大切です。
この記事では、前歯が虫歯になった際の症状や治療法について解説します。前歯の虫歯を予防する方法についても言及していますので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
前歯が虫歯になると現れる症状

他の歯に比べると、前歯の虫歯は見えやすいことで目立つのが特徴です。前歯の表側が虫歯になった場合、歯の変色により痛みがなくてもすぐに気づけるでしょう。
しかし、裏側の虫歯は見えにくく、大きな歯の穴や痛みが出るなど、重症化してから気づくケースもあります。
虫歯は進行性の病気で、軽度・中等度・重症の段階ごとに症状が異なります。ここでは、それぞれの段階ごとの前歯の虫歯の症状について解説します。
軽度の虫歯の症状
軽度の虫歯とは、歯の表層であるエナメル質のみが虫歯になった状態です。エナメル質が溶けることにより、歯の表面が白や黄色に濁った色味に変色するケースもあります。
しかし、違和感や痛みなどの自覚症状がないことがほとんどです。
中等度の虫歯の症状
エナメル質から内側の象牙質まで虫歯がすすむと、神経までの距離が近いため、冷たいものがしみたり痛んだりすることがあります。中等度の虫歯になると自覚症状が出始めるため、ここで虫歯に気付く方も多いです。
象牙質はやわらかい組織で、虫歯がすすみやすく、悪化しやすいといわれています。そのため、この時点でいち早く症状に気付き、すぐに治療を開始することが大切です。
重度の虫歯の症状
重度の虫歯になると、神経に刺激が伝わりやすくなるので、甘いものや熱いものもしみたり痛んだりすることがあります。さらに、神経が炎症を起こすと、何もしなくてもズキズキ痛み、日常生活に支障が出ることもあるのです。
このような激しい症状があっても、神経が死ぬと症状はなくなることがあります。
しかし、虫歯が治ったわけではありません。虫歯が根の先まで悪化し、膿が溜まり、激しい痛みが生じることがあるので注意が必要です。
前歯の虫歯に対する治療法

虫歯の治療法には、保険治療と精密治療(自費)診療の2種類があります。ここでは、前歯の虫歯に対する治療法について解説します。
保険の虫歯治療法
保険の虫歯治療の場合、治療の回数や使用できる素材に限りがあります。前歯の小さい虫歯の場合はコンポジットレジン、大きい虫歯の場合には被せ物で対応します。
コンポジットレジン
コンポジットレジン(CR)とは、白いプラスチック素材の詰め物のことです。歯と同じ色の詰め物のため、前歯の虫歯治療であっても目立つことはありません。
また、削って詰めるという簡単な治療で完了するため、1回の治療で終わることがほとんどです。1本あたり約1,500~2,000円と費用を抑えられるのもメリットです。
ただし、経年劣化により着色したり欠けたりすることがあります。
硬質レジン前装冠
前歯の大きな虫歯治療の場合、被せ物で歯を修復します。前歯で使用できる保険の被せ物には2種類あり、金属を使用するのが硬質レジン前装冠です。硬質レジン前装冠の費用は、3割負担で約6,000~8,000円です。
金属を使用するといっても、外側はプラスチック素材を使用しています。そのため、周りの歯と色味を合わせられるため、前歯だけが目立つことはありません。
また、コンポジットレジンよりも強度が高く、欠けたり割れたりしにくいのが特徴です。
しかし、金属アレルギーの方には使用できません。さらに、経年劣化により、外側のプラスチック素材が変色したり破損したりすることがあります。
硬質レジンジャケット冠
プラスチック素材のみでできた保険の被せ物を、硬質レジンジャケット冠といいます。硬質レジンジャケット冠の費用は、約4,000~7,000円です。
金属を使用しないため、金属アレルギーの方でも安心して使用できます。
ただし、金属には強度が劣るため、欠けたり割れたりすることがあります。
自費の虫歯治療法
自費の虫歯治療は、歯科医院によって治療法が異なります。ここでは、一般的な自費の虫歯治療法について解説します。
ダイレクトボンディング
ダイレクトボンディングとは、ペースト状のセラミックを詰める治療法のことです。専用の小さい器具を用いて虫歯を取るので、健康な歯をほぼ犠牲にすることなくコンポジットレジンと同じく、虫歯部分を削り歯の形に合わせてセラミックのペーストを詰めます。
セラミックを含んだ素材を使用するため、
コンポジットレジンよりも色の再現性が高いのがメリットです。また、強度が高く、欠けたり割れたりしにくいといわれています。
ダイレクトボンディングの費用は、1本あたり約12万円です。
セラミック
自費の被せ物の場合、セラミックを選択することが多いです。セラミックにはさまざまな種類があり、オールセラミックやジルコニア、メタルボンドなどが選択できます。
セラミックは色の再現度が高く、見た目が美しいのがメリットです。丈夫な素材のため、保険素材の被せ物よりも長持ちしやすいといわれています。
しかし、セラミックは優れた素材の分、1本あたり約10~15万円と高額になりやすいです。また、強い衝撃を受けると破損することがあります。
前歯の虫歯治療の流れ

ここでは、前歯の虫歯治療の流れを解説します。
診察・検査
まずは問診を行い、患者様に状態確認を行った後、お口の中を診察します。
- 視診
- 歯の状態の確認
- レントゲン撮影
短針と呼ばれる先のとがった器具を使用し、歯に穴が空いていないかを確認します。また、エアーをかけて歯がしみるか、叩いてみて違和感や痛みが生じるかなども診るのが一般的です。
歯と歯の間や歯の内部などは見えないため、レントゲン撮影による状態確認も行います。
虫歯を削る
虫歯の大きさや進行状態が確認できれば、治療を始めます。基本的には、エナメル質だけが虫歯になっているような小さな虫歯の場合は、麻酔を使うことはありません。
ただし、冷たいものがしみる、噛むと痛いなどの症状がある場合は、麻酔を使うのが一般的です。
歯の修復
虫歯部分を削った後は、虫歯の大きさに合わせて歯の修復を行います。前歯の虫歯治療の場合、部分的な詰め物(インレー)は選択できません。小さな虫歯の場合は、コンポジットレジンかダイレクトボンディングを選択します。
大きな虫歯の場合、虫歯部分を削るだけでなく、神経の処置が必要になる場合があります。この場合、麻酔の使用はもちろん、複数回の治療が必要になるでしょう。
また、保険か自費のどちらかの被せ物を選択する必要があります。どちらの被せ物にもメリット・デメリットがあるため、歯科医師とよく相談・検討することが大切です。
前歯の虫歯にやってはいけないこと

軽度の虫歯の場合、はじめは歯の表面の着色が起こります。歯の白濁や黄ばみ、茶色の変色を、汚れと見間違えることもあるでしょう。
しかし、爪楊枝や針、スポンジなどで無理に磨くことはやめてください。歯や歯茎が傷つき、痛みや出血、虫歯の原因となることがあります。特に、歯と歯の隙間に無理に爪楊枝などを入れると、隙間ができて虫歯のリスクが高まることがあるので注意が必要です。
歯ブラシで取れない汚れは無理にご自身で取ろうとせず、歯科医師に診てもらいましょう。
また、痛みがないからと虫歯を放置することもやめてください。虫歯は進行性の病気のため、自然と治ることはありません。放置するとどんどん悪化し、最終的には歯を残せなくなることもあるのです。
虫歯の有無や大きさ、進行状況は、ご自身では判断できません。症状がなくても歯科医院に通い、定期的にお口の中を確認してもらうことが大切です。
前歯の虫歯を予防する方法

ここでは、前歯の虫歯を予防する方法について解説します。
日々の丁寧なブラッシング
虫歯の原因は、口の中に磨き残しがあることです。特に前歯は、歯と歯茎の境目や裏側、歯と歯の間に磨き残しができやすいといわれています。
歯と歯茎の境目はななめ45度に歯ブラシをやさしく当て、細かく磨くとよいでしょう。歯の裏側部分は、歯ブラシを縦に持ち前歯の溝をかき出すように動かすと、効率的に汚れが除去できます。
また、歯と歯の間は歯ブラシの毛先が入り込まないため、フロスや歯間ブラシを使用しましょう。
フッ素の活用
フッ素には、虫歯菌の働きを抑制する効果や歯質を強化する作用があります。毎日使用する歯磨き粉にフッ素入りのものを使用することで、虫歯予防に効果が期待できます。
歯磨き粉以外にもフッ素入りのジェルやうがい薬などもあるため、ご自身に合ったグッズを使用しましょう。
唾液の分泌を促す
唾液には、汚れを洗い流す効果や殺菌作用があります。虫歯を予防するには、唾液の分泌を促し口内の乾燥を防ぐことが大切です。
よく噛んで食べたり、こまめに水分補給したりするとよいでしょう。キシリトール入りのガムを噛むのも効果的です。
生活習慣を整える
虫歯は食べ物に含まれる糖分をエサに繁殖します。甘いものをよく摂る方や食事の時間がバラバラの方は、虫歯リスクが高いといえます。
虫歯を予防したいなら、甘いものは控え、規則正しい食生活を心がけましょう。
また、睡眠不足やストレスが溜まると、免疫力や唾液の分泌が低下し、虫歯になりやすくなることがあります。ストレッチや軽い運動などで体を動かし、ストレスの発散や睡眠の質を高めることも大切です。
定期的に歯科検診を受ける
定期検診では、クリーニングでお口の中の汚れを徹底的に除去します。併せて歯磨き指導も行うため、虫歯予防に効果的です。また、歯科医師による虫歯の有無や状態確認なども行います。
虫歯のなり始めは自覚症状がなく、ご自身で気付くことは難しいといえます。定期的に歯科検診を受けることで、いち早く虫歯を発見できるでしょう。
さらに、虫歯があったとしてもすぐに対処できるため、歯を守ることにもつながります。何も症状がなくても、約3~6ヵ月に一度は検診を受けるのがよいでしょう。
まとめ

前歯が黒くなっている、欠けたなどの症状があるなら、すぐに歯科医院を受診しましょう。前歯がしみたり痛んだりする場合、ある程度虫歯が進行しているサインといえます。いち早く治療を開始すれば、歯を守れるかもしれません。
痛みがないからといって放置していると、前歯を残せないかもしれません。「前歯の虫歯かな?」と思ったら歯科医院を受診しましょう。
虫歯治療を検討されている方は、堺市北区、地下鉄御堂筋線「なかもず駅」南海「中百舌鳥駅」より徒歩6分にある歯医者「ライフケア総合歯科・なかもず小児矯正歯科」にお気軽にご相談ください。
当院は、患者さまの幸せな健康人生を側でそっと支える名脇役でありたいという想いで診療にあたっています。虫歯・歯周病治療だけでなく、矯正歯科やホワイトニング、インプラント治療などにも力を入れています。